日本初ブロックチェーンを活用した債券発行

in LeoFinance4 years ago

先週興味深いニュースを拝見しました。

野村総研と野村證券がブロックチェーンを使って社債を発行したとのことです。
社債は、企業が投資家からお金を借りて、投資家は貸したお金に応じて利息を企業から対価として受け取るというものです。
社債の償還(満期)を迎えたら貸したお金は投資家に返ってきます。ただし企業が破綻などしたら貸したお金が返ってこない可能性があります。

そんな社債を3月30日にブロックチェーン上でデジタルに発行したのが野村総研となります。

特徴的なのが、「デジタルアセット債」と呼ばれる、野村総研が社員向けに売り出した債券で、金利がポイントで支払われるというものです。
そのポイント(利息)をカフェで利用できるようになるそうです。
ブロックチェーンを活用することで、債券を保有している投資家(債権者)の追跡や把握が可能となり、ポイントがどのように利用されるのかを把握することでマーケティングにも活用できることが期待されています。
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ソース:https://www.nomuraholdings.com/jp/news/nr/holdings/20200330/20200330.pdf

野村證券などの野村ホールディングスと野村総研が昨年BOOSTRYという合弁会社を設立し、ibetというブロックチェーン技術を活用したセキュリティトークンの権利を交換する共有基盤を開発し、資本市場のブロックチェーン活用を目指してきました。
ibetを利用してブロックチェーン上のスマートコントラクトでプログラムすることによって、より安全性を高めた取引を実現できるということのようです。
BOOSTRY: https://boostry.co.jp/index.html
ibet: https://ibet.jp/

それが今回3000万円の社債の試験的な発行にまで漕ぎつけたんだなとニュースを見て感じました。
世界では世界銀行やスペインのサンタンデール銀行などがブロックチェーンを使って債券を発行したことがありますが、ブロックチェーンを使った資金調達が今後の資本市場にどのように影響していくのか楽しみです。


Posted via Steemleo